2018年3月7日(水)17時~19時に、筑波キャンパスにて「記憶の継承と言語」プロジェクト講演会(第14回セミナー)を開催致しました。
当日は、田村直子氏(ボン大学)に「記憶の継承と言語 ―ボン大学における実践報告・授業実践と研究の接点を探る―」と題してご講演いただき、ボン大学のヒロシマ・ナガサキ・プロジェクトにおける授業実践の紹介を軸に、記憶の言語化の段階や言語化された記憶の特徴、記憶の継承のサイクルの中における翻訳の位置付けなどについてご報告いただきました。質疑応答では、言語化の「場」をめぐる、被爆者証言と、法廷証言や自白との異同(「証言」の性質を決めるパラメータ)、ヒバクシャと語り部の関係(「証言者」の性質を決めるパラメータ)、および、それらがかかわる言語的要素(視点、終助詞、フィラー、伝聞表現など)について、出席者と活発な議論が展開されました。