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イレーヌ・タンバ教授講演会のご報告

イレーヌ・タンバ教授講演会のご報告 published on

 2016年11月1日に、筑波キャンパスにてイレーヌ・タンバ教授講演会「ことわざの図像性」を開催致しました。

 言語学では1970年代ごろより「ことわざ」研究が注目されはじめ、フォークロアとしてのことわざ研究から出発し、構造主義言語学を経て、現在は統語・意味・語用・認知のレベルで研究が行われていることが確認されました。ことわざには、一般的真理、義務を伝える意味的特徴があり、発話として独立性が高く、成句として引用され、比喩的意味に富んでいるという特徴があります。ヨーロッパでのことわざ研究に対して、日本では五味太郎『ことわざ絵本』が示しているように、ことわざの意味を図像化し伝達する特徴があります。タンバ教授はその点に着目して、新たなことわざの意味論の可能性を示唆してくれました。

 参加者30名。講演はフランス語でしたが、質疑応答は日本語と英語とフランス語で活発に行われ、ラングの言語学からパロルの言語学への地平が開かれたように実感しました。(文責 青木三郎)